皆様、知的財産法と言うと、特許法、商標法、意匠法をイメージされると思いますが、実は、特許権、商標権、意匠権がなくても一定の不正競争行為は、不正競争防止法で規制されています。
特許権、商標権、意匠権が取得されてないからと油断していると、貴社の商品・サービスが不正競争行為に当たるとして、販売・提供の中止の警告や損害賠償を求められる可能性があります。
また、特許権、商標権、意匠権を取得しているからと言って、侵害の警告書を第三者に送付した後に権利の侵害でないとされた場合には、その第三者から営業誹謗として損害賠償の請求を受ける可能性があります。

さらに、自社の技術上の秘密（製造ノウハウなど）や営業上の秘密（顧客名簿など）を、不正競争防止法で定める要件を具備するように秘密管理などをしておかないと、それらの秘密情報が他社に漏洩した場合に、それらの秘密情報の使用の中止や損害賠償が認められないおそれがあります。

以上について、判決などの具体例にも触れつつお話しさせて頂きます。

最後に、来年度に改正される不正競争防止法のポイントについてもお話しさせて頂きます。